『まほろばトリップ 時のむこう、飛鳥』を読んだ感想

10歳~12歳のあなたへ
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『まほろばトリップ 時のむこう、飛鳥』倉本由布

主人公は中学1年生の女の子・真秀(まほ)。
7年前に奈良県高市郡明日香村ならけんたかいちぐんあすかむらにあるおじいちゃんの家で
二つ年上のお兄ちゃんが行方不明になった。
お兄ちゃんの手がかりを探したくて、今回初めて一人きりで東京からやってきた。

真秀は、以前からどうしても気になっていた小高い丘に登ってみた。
するとそこで、不思議な色の勾玉まがたまを見つける。
手に持ってみると勾玉がみずから光を放ちだし、やがてその光が一本の柱となり、

天へとまっすぐに伸びていった。

気が付くと、そこは現代から1300年以上前の奈良、飛鳥時代だった。
真秀は無事にお兄ちゃんを探し出すことができるのか、
もとの時代に戻ることはできるのか?!



本に慣れている子であれば10歳くらいから・・・、ただ
歴史を習ってからの方が楽しめると思うので、小学6年生以降のほうが
楽しく入り込めると思います。
上限はないです。40代の私も読めました(笑)

額田王ぬかたのおおきみ有間皇子ありまのみこ皇極天皇こうぎょくてんのう蘇我赤兄そがのあかえ、などの名前でピンとくる方には
ますますおすすめです。

有間皇子ありまのみこという人は、ご存知だったでしょうか?
飛鳥時代の悲劇の皇子みことしてしられる有間皇子ありまのみこは、現代でもとても人気のある人です。大王おおきみの座をめぐる政治や人間関係の中、翻弄されつづけ、たった十九歳で終わってしまう悲しい人生は、今も人の心を惹きつけてやみません。

『まほろばトリップ 時のむこう、飛鳥』倉本由布 あとがきより

『まほろばトリップ』は史実に忠実に書かれていますが、
一人 史実に出てこない架空の人物がいます。

このあとがきから先に読めば良かったのですが、この本を最初から読み、
「あれ?こんな人いたっけ?」と思ったら、結構この時代を勉強されている方だと思います。

多分こちらの漫画などもご存知の方ではないでしょうか?



私は10代の頃から母が好きだったこの漫画を読んでいました。
持統天皇じとうてんのうが主人公の漫画です。
この物語の中では、有間皇子ありまのみこ持統天皇(少女だった時)の初恋の人になっています。
優しく、思いやりのあるお兄さんのイメージは、『まほろばトリップ』でも同じです。

この漫画で描かれていた有間皇子の生涯は本当にかわいそうな人生でした。
史実に沿って描かれているのですが、それでもあまりにかわいそうでした。


なので、『まほろばトリップ』を読んだ私はとても嬉しくなりました。
登場人物みんなが幸せになれる、心があったまるお話でした。


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