おおたとしまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』を読んだ感想

中学受験関連本
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こひめ
こひめ

中学受験をしようか悩んでいる方

中学受験を控えている方
12歳の子どもとそれをサポートする家族の愛に
涙したい方、
にオススメです。

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あらすじ

中学受験最後の3週間、
そして、人生で最も長い1週間といわれる入試本番期間中の、
親子の濃密な心情を克明に描いた衝撃作!

親子3組の実話をもとにしたノンフィクション物語であり、
真剣勝負のルポルタージュでもある。

大和書房ホームページより

あ

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著者について

おおたとしまさ

教育ジャーナリスト。1973年、東京都生まれ。
麻布中学・高校卒業。
東京外国語大学英米語学科中退、上智大学英語学科卒業。

リクルートから独立後、数々の育児・教育媒体の企画・編集に関わる。
教育現場を丹念に取材し斬新な切り口で考察する筆致に
定評があり、執筆活動の傍ら、講演・メディア出演などにも幅広く活躍。
中学・高校の英語の教員免許、
小学校英語指導者資格をもち、
私立小学校の英語の非常勤講師の経験もある。著書は70冊以上。

読んだ感想

この本の良いところ・・・というか
現実味をとても感じるところ
実際にある学校の名前が出されているところだと思います。


中学受験経験者ならば
必ず聞いたことのある学校名、塾名が
そのままの名前で出ていて、

同じ学校を視野に入れている人であれば
そこへ行くまでの電車経路などまで細かく書かれているので
つい想像がついてしまいます。


そこがこの本を読み進めていくときの面白さでもあり、
怖さでもあります。



受験する学校を選ぶときに重視すること

恵泉には恵泉の空気がある。恵泉にくるたびに、咲良はいつも不思議と健やかな気持ちになれる。

三輪田にしても、恵泉にしても、本当にいい学校だ。惚れ惚れする。いい学校というのはもちろん偏差値とか大学実績のことではない。なんといったらいいんだろう。
人間と同じだ。そのひとらしい佇まいがあって、そこに嘘がない。堂々としている。それが咲良にとってのいい学校だ。
知れば知るほどに、いい学校はいっぱいあるんだなと、これが私学の魅力なんだなと、二人の娘の中学受験を通して咲良は知った。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より


私はこちらの恵泉女学園は何度か見学に行きました。

というのも、
中学受験をしようかと考え始めた頃、
一番最初に家族で惚れた学校だったのです。

この学校は、
本当にとても良い学校なのです。

先ほどの部分から抜き出しますが、

恵泉には恵泉の空気がある。
恵泉にくるたびに、咲良はいつも不思議と健やかな気持ちになれる。

そのひとらしい佇まいがあって、そこに嘘がない。堂々としている。

本当にその通りなのです。

『園芸』という授業があるくらいなので、
校内は土と緑、色とりどりの花が咲き乱れ、
ミツバチまでもが生活しています。

制服もありません。

私が学校見学に行ったときは、
平日で小グループでの案内だったので
先生にたくさん質問ができました。

その答えにもまっすぐ飾らず、嘘がないように思いました。


授業中の様子も見られましたが、
ぶっちゃけ寝ている子もいました(笑)

そんなところも隠さず見せてくれる、
ありのままを見せてくれる恵泉は素敵だなと思いました。


『恵泉』の名のとおり、中庭には泉もあり、
恵泉が誇るメディアセンター(図書館)には
ガジュマルの木が校舎を見守るかのように立っています。
(最初はびっくりします。
校舎の屋根の下に木が立っているのですから・・・。)


校舎内はキリスト教らしい装飾もありますし、
全体的に木のあたたかさ(茶系)を感じる校舎で、
姫たちも一目ぼれでした。


正直、今でも恵泉を超える学校はないです。
見つからなかったです。
それほど私たちの希望に合った素敵な学校です。


図書館のすばらしさを書いたブログはこちら↓

親の意見より 子どもの意見が大事

受験する学校を選ぶ際に、
一番優先させることは「子どもの意見」
だと私は思います。

それよりも前に、
受験するかどうかを決めることも
「子どもの意見」だと思っています。


親は自分が生きてきた経験があります。
こうした方が良かったという後悔もあります。

それを愛する子どもに経験してほしくはない、
できることなら苦労させずに良い将来へ向かってほしい。

そこでまず『中学受験』の選択肢になるのだと思うのです。
(小学校受験も選択肢としてはありますが、
お金の面では中学受験の方が一般的かなと考えます。中学受験も一般的なわけではないですが)



私も「中学受験」を選んだ親です。
でも偏差値上位ばかりを目指しているわけではありません。

子どもたちが笑顔になれる道を模索した結果が
中学受験でした。

中学受験を決断したころのブログはこちら↓


私と主人の目標は
「子どもたちが毎日笑顔で通える学校を探すこと」でした。

通う予定の公立中では、
きっとまた笑顔が消えてしまうと感じています。

今現在も小学校にやっと通えているようなものなので・・・。
(「二月の勝者」でいうとタイプはまるみちゃんに近いですかね)


一ノ姫はこのまま2024年中学受験に向かう予定です。
本人が望んでいます。
(本人の身体の状態や心の状態をみて親ストップがかからなければ)


子どもがその学校に通いたいと強く思えば、
これから待ち受ける受験勉強にも立ち向かえると思うのです。

その証拠に志望校が定まった一ノ姫は今までよりも
勉強に集中するようになりました。


あともう少し偏差値を上げたい!!
★苦手だとわかっているところを
徹底的につぶしたい!
基礎・共通問題を確実に取りたい!

と思うようになったようです。

Twitterをみていると苦しくなる

最近Twitterを始めた私は、
中学受験の情報も欲しいなと思いアカウントを作りました。


けれどもHSPのせいもあると思いますが、
見ていると辛くなるんです。


子どものことを思っているツイートばかりです。
子どもを心配しているツイートばかりです。

でも、その親の気持ちに子どもは応えてはくれない。


クラス落ちするんではないか、
中受撤退したほうがいいんじゃないか、
テキストをやぶいたり、投げ合ったり、
暴言はきまくったり・・・などという
ツイートやブログを読むと辛くなります。


親御さんの気持ちはとてもよくわかります。


私は塾を信じられず、
100%学習計画サポートや学校探しもしているので
テストで点をとってくれないとものすごくイライラするし、
つい怒りもぶつけてしまいます。

でも今はなぜか、前ほどは怒ることが少なくなりました。

一ノ姫が自分で悪かったところをすぐ反省して、
すぐに復習を始めるように変わったこともありますが、

クラス落ちとか点数とかをさほど気にしなくなったからだと思います

なーんだ。中学受験を勝手に難関にしていたのは、自分たちの狭い視野だったんだ。そのことに気づいたら、いままでの自分の苛立ちがおかしく思えてきた。

元気で終わろう。

それを自分たちの中学受験の目標にしよう。
<中略>
苦手になってきた算数に関しては、O先生にお願いして、思い切っていちばん下のクラスにしてもらった。そうしたら、むしろ授業がわかるようになって、算数についても自信がついた。背伸びさせることばかりが成長ではない。身の丈に合った環境に置いてやることが、その子の可能性を最も引き出してくれる場合も多いということだ。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より

以前は、一番上のクラスに上がらせなければいけない!と意気込んでいました。


でも、それは目指す学校が
難関校だったからです。


その難関校を目指すには、
今よりも偏差値を10あげなければ
対策コースに入れません。

今よりももっとハードに勉強しなくてはいけなくなるけど耐えられるのか?

そしてもし受かったとしても、
通学時間が家から1時間10分以上かかるけど
通えると思うか?



往復で約2時間半。
電車の遅延もあるだろうし、
もし災害が起こったときにも一人で耐えなければいけない。

これを、毎日頑張れる自信はあるのかとよく話し合いました。


その結果、一ノ姫は
「今よりもっと勉強頑張ることはできない」
「だって、今だってやっとだもん・・・。」とこぼしました。

「これ以上やったら、おかしくなっちゃうと思う(笑)だから『憧れ難関校』はいいや」と。


憧れた難関校は合格者偏差値の幅が他の難関校よりも広いので、
もしかしたら今からでもいけるのでは?!と私が思ってしまい、薦めました。


でも、遠いのはやはり心配だし、
これ以上頑張らせることも
私にはできないと思いました。


今だって十分頑張っているんですから。

今できることを進めていって、もしもこの先
偏差値が上がることがあればまたそのときに考えてみようと思います。

頑張る時期がみんな同じ12歳とは限らない

公立中に進む子が8割の一ノ姫が通う小学校では、
中学受験をするつもりの子はもうほとんどがバレています(笑)


その中には小学校1年生の時から知っている男の子がいます。


1人は1・2年生の時はお母さんが大好きだった男の子です。



成績優秀で学校でも塾でも1番の成績をとる子です。

でもこの間、授業参観のときに来ていたお母さんをすごい目でにらみつけていたのです。

とても冷たい目で、ちょっとびっくりしました。



「お母さんお母さん」とはじけるような笑顔で話しにきていた子が、あんな目で睨みつけるとは・・・。

大人っぽい子なので一時期の反抗期だったら良いのですが・・・。
最近はテストの順位も下がってきているようです。


その子は小学校にお友達もたくさんいて、
いつも休み時間などはたくさんの子とじゃれ合っているそうで、
もしかしたらその子たちと同じ中学に行きたいのかもしれない、
とふと感じました。


年の離れたお兄さんがいて、
小学校から公立中に進んで苦労をしていたようなので
ご両親からしたらそんな思いを弟くんにさせたくないと思ってのことかもしれません。


けれども兄弟(姉妹)でも
性格って全く違うし、
環境も変わっています。


色々な中学受験の本を読んでいると、
小4の時はよくわかっておらず、
勉強も面白いから塾に通うけど、
小5・小6になって勉強が難しくなって、

それこそ塾の拘束時間がめちゃくちゃ長くなってくると、
(なんでこんなことをしなくちゃいけないの?)
と自分の思いも出てくるそうです。


別に今 何にも悩んでなくて問題もなく、
小学校の友達と一緒にいたいのに、
なんで違う中学に行かなくちゃいけないの?

もしかしてその子はみんなと一緒に
同じ公立中学に行きたいのかもしれない・・・
なんて、勝手な想像をめぐらせてしまいました。



もう一人は、
成績もよくて、サッカーがとても上手で大好きな子です。

私はてっきり私立に進んでサッカー三昧な日々を送るのかなと
思っていたのですが、”中学受験はしない”と決めたそうです。


その子にとってはが大事で、
受験勉強のために一時中断をしたくなかったようです。


子どもより長く生きてきている親からしたら、
勉強より夢中になれるものがあって、
それをやるために中高一貫校に進んだ方がよいと思ったと思います。

でも、お子さんの意見を尊重した

その子は今もケガをしながら、サッカーを頑張っています。

なーんだ。子どもがハッピーなら、親はそれだけで幸せになれるんじゃん!

ハヤトの中学受験を経験して、「私、見えるようになった」と思えている。親として子どもを「見る」ことの意味がようやくわかった気がする。

ハヤトが久々に見せてくれたあの目の輝きを守ってやることだけを、親は考えていればいい。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より

今、6年生になってもどうしても勉強のやる気が出ない子は
もしかしたら今が本気を出したい時ではないのかもしれない


ここまでお金も使ってきて、勉強だって頑張ってきて・・・と
親ならば誰もがそう思うかもしれないけれど、
子どもの笑顔がなくなることほど大変なことはないです。

子どもが穏やかで笑っていてくれるならそれだけでいい

タカシはハヤトほど勉強はできないけれど、こんなにも頼もしく優しく育ってくれた。偏差値とか、学校のランクとかって、何の意味があるんだろう?凝り固まっていた悟妃のものの見方に変化が訪れていた。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より

私も二人の姫から笑顔が消えたことがあります。

ニノ姫は眠れなくも食べられなくもなりました。

私のせいでした。

私は葛藤はありましたが、まだ思いとどまることができ、自分の仕事を辞めたことで
2人の笑顔を取り戻すことが出来ました。


もう絶対にあの頃には戻りたくない!
そう思うからこそ、
今は姫たちの様子をしっかりと見て、
二度と後悔することのないように毎日生活をしています。

なんだ、やっぱり、私だったんだ。

自分の親としての未熟さがコズエを深く傷つけた。
でも、コズエはみんなの力を借りながら、それを見事に乗り越えた。

コズエが大きく成長したのはもちろんのこと、コズエのおかげで、咲良も、自らの未熟さを自覚し、視野を広げることができた。中学受験を通した親の人間的成長って、こういうことなのか。
<中略>
家族みんなが、中学受験を通して強くなれている気がした。少々の喧嘩をしたって壊れない信頼関係で、自分たちが結ばれている気がした。これはこのあと何十年にもわたって、家族の財産になるはずだ。
子どもたちはいずれ巣立つ。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より

子どもはいつか巣立つーーーーーー。

私たちとは違う時代に、
私たちと違う人生を送るために
巣立っていくはずです。

自分の気持ちが言えるってすごいことだと思います。

受験に悩んでいたら、
親も子も腹を割って、ゆっくりと話してみること大事だと思います。

壊れてからでは遅いから。
絡まってからでは時間が経ちすぎてしまうから。

幸せな人生、笑顔あふれる人生を送ってもらうために
一度立ち止まって真正面からきちんと顔を見て話してみてはいかがでしょう。

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こひめのひとりごと

人生には結果よりも大切なことがある。
傷つくことを恐れず挑戦すること、努力すること、支え合うこと、感謝すること、自分の信じることをやり抜こうとすること。これらがすべて親子の誇りとなる。結果によってもたらされた地位や名声は失うことがあるけれど、過程によってもたらされた誇りは誰にも奪われないし、何年経っても色褪せない。

とはいえ、人生においてはときどき、一応の結果、、、、、が出ることもある。でもその結果は、人生の一瞬の状態を写した一枚の写真にすぎない。そこにどんな解釈を付け加えるかは、常にそのあとの生き方が決める。

中学受験は、十二歳にしてそんなことを学ぶ絶好の機会でもあるのだ。
結果はどうであれ、中学受験という選択を通して、そう思える境地までたどり着く親子は、毎年たくさんいる。二月になるたびに、私はそれを思い起こす。

桜が咲かない年はない。

おおた としまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』より

このあとがきに胸がジーンとなりました。
桜が咲かない年はない。 

一ノ姫の年、
2024年も 
みんなみ~んな
桜は咲く!!


無理することなく、笑顔で楽しく勉強をして、
涙は絶対あるとは思いますが、最後は笑って終えられる中学受験にしたいです。


それではまた。ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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