今じんこ『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』を読んだ感想

10歳~12歳のあなたへ
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こひめ
こひめ

長い長い夏休みに入ります。

2年前、ニノ姫は夏休みに入った途端に体調を崩しました。

1学期に学校を頑張りすぎた子は、
夏休みに入ると体調を崩したりすることがあります。

夏休みの間にこの本を読んでおいたら、
もし夏休み終了日に子どもが「学校へ行きたくない」と
言ったときの心構えができます。

・一学期に学校行きたくないなぁと子どもがこぼしていた
・週2~3日学校を休んでいる
・不登校で悩んでいる
・不登校の親の気持ちをわかってほしい


という方にオススメの一冊です。

読んでみようかなと思ったら

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あらすじ 2023年4月15日発売

★★★発売3日で重版!★★★
Amazonランキング1位を多数獲得!
(いじめ・不登校/社会病理/社会一般関連など 2023年4月15日)

もっちんが「学校行きたくない」と言った時
「学校に行けないなんて、この子に問題が
あるのでは」と思った
でも問題だったのは、私のそのまなざしだ――(本文より)

【不登校で苦しむ時代はもうやめにしない?】


「明日学校行かない」
小学校に入学して早々、長男・もっちんが突然の宣言!
「勉強」「将来」「社会性」…。
周りはいろいろ言うけれど、私たち親子はどうしたらいいの!?

「不登校」の不安・恐れ・偏見に悩んで迷ってテンパりながら、
親子の答えに辿り着くまでをじっくり丁寧にセキララに描きました。

「学校がしんどい」「合わない」
そんな子どもたちが苦しむ必要のない時代が早く来ますように。
未来への願いを込めた、実録コミックエッセイです!

今じんこ『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』裏表紙より

著者

今 じんこ

漫画家。フリーのグラフィックデザイナー。2人の息子を子育て中。
インスタグラム(@imagineko)で育児絵日記を展開。

読んだ感想

五月雨登校さみだれとうこうという言葉を知っていますか?

週に1日2日は学校を休むけれど、
そのほかの日は学校へ登校している状態のこと
を言うようです。

私は知りませんでした。この本を読んで初めて知った言葉です。


『不登校』と聞くと
完全に学校へ行くことができなかったり、
部屋に引きこもってまったく出てくることがないというケースを
想像しますが、この五月雨登校でさえ不登校という枠組みになるんですよね。



我が家は『二人とも元不登校』です。
その頃から2年が経とうとしていますが、
今でも学校へは時々「行きたくないなぁ」と言います。

「五月雨登校」予備軍ですね。

そんなとき、なんていえばいいのか今でも悩みます。

が、この本はそういった時の解決法などを
教えてくれる本ではありません。



ある家族が「不登校」に気付き、悩み、苦しみ、
戦った記録のような本
です。

「そうそう!!そうなんだよ!」と思うところが何回もあって
不登校の親の気持ちを代弁してくれています。

揺れ動く子どもの心

もっちん(男の子)の言葉を青線であらわします↓

宇宙の本・・・怖くて読めなくなっちゃった・・・
せっかく買ってくれたのに・・・

暗いの怖いから寝る時も電気つけて
エアコンが落ちてきそうなのも怖い・・・

窓から泥棒が入ってきそうで怖い



今まで平気だったことがいろいろ無理になってる

不安がどんどん増えていった

死ぬのが怖い  かーちゃんが死んじゃったらどうしよう・・・

最近笑顔を見てない

私が心から笑ったのはいつだっけ?
我が子から笑顔が消えて笑ってられるわけがない

今じんこ『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』より

これはニノ姫に起きたことでした。
もっちんのように何もかもが怖いといい始めて、
夜寝る時間になると泣き出します。


私も笑えるような状況じゃないし、ニノ姫も笑ってなんかいないし、
夏休みがいつにもまして地獄でした。


ごはんより大好きな本も読まない、
ニノ姫はおかしくなってしまったのだと本気で思いました。


「子どもがおかしくなっちゃったのかも・・・」と感じたら、
その状況はこの本を読むと詳しくわかります。
オススメです。↓

揺れ動く親の心

私の中に・・・寄り添う母と悪魔が同居していた・・・

優しくしようとすれば我慢が募って、突然キレて荒ぶり出す・・・

学校を休んだ日は家を学校のようにした。
そして莫大なストレスがたまっていった・・・(当然だ)

今じんこ『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』より

私は自分の時間も仕事も気持ちも体も犠牲にして子どもに向き合ってるのに
夫は子どもに振り回されず仕事に集中できていいよね

夫は家事もやってくれる方だと思うし
家族のために仕事も頑張ってくれてる
でも私だって思いっきり仕事したいよ

今じんこ『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』より

こういう揺れる親心(母心)もすごく共感します。

私も何度この言葉を夫の前で言いながら泣いたことか・・・。

ニノ姫を見ても可愛いとも思えなくなって、
顔を見ているのが辛くなりました。

どうして生んでしまったのだろうと後悔したときもあります。

”学校の先生は何でも知っている、偉いのだ”という思い込み


”学校の先生は偉い” ”間違ったことはいわない”
私はそう信じこんでいました。

向こうは良かれと思って言った言葉でも
HSCのこちらには刃のように突き刺さる言葉があるんです。

例えば・・・

教室の大きな声で騒がれて、うるさいのが辛いと言った一ノ姫に対して

「それくらいは我慢しなくちゃ!気にしないのが一番だよ」
「これからもっとうるさくなることもあるだろうし、慣れていかなくちゃね」


HSCの子には一番辛い、我慢を強いる言葉です。
こんなことを言われたら、「自分がダメなのだ」「みんなよりも弱いんだ」と
暗示をかけられたようになってしまいます。


私は自分が働いていた職場でも定期的に研修(勉強)はあったので
学校の先生も新しいことを学ぶ研修などがあるものだと思っていました。
(だって月に一回小学校が早帰りになりますから)

「発達障がい」や「HSC」というひといちばい敏感な子がいるんだと
いうことも知っているものだと思っていました。

だからこのように言われた言葉に対して、驚きを隠せませんでした。

でも先生だって人間で、完璧じゃないんですよね。
こういう情報はほとんど自分で勉強しない限り、全体で勉強などはないらしいです。


この本でも、もっちんのお母さんは学校の先生からのある一言で
心が沈んでしまいます。
私にもすごく分かる場面でした。

不登校は問題行動ではないと国が認めている

これは知りませんでした。
教育は自分たちが子どもの頃からだいぶ変わっていて、
昔はダメだったことが良くなっていたり、その逆もしかり・・・。

けれど「不登校」は悪いことではないんです。

必要な休息をさせること。
一緒の時間を過ごすことが親が今できる子どもへの最高の教育になる場合もあるのです。

とにかく励ましてもらえて感動する本

今「不登校」じゃないから大丈夫!と思っている方はたくさんいると思います。

でも、本当に大丈夫なんでしょうか?

私も二人とも楽しく学校に行っていると思い込んでいましたし、
まさか辛い思いを抑え込んでまで頑張って学校に行っているとは思っていませんでした。


「夏休み」という学校から解き放たれた途端に、今まで我慢していた気持ち、
頑張り続けてきた辛さがどっとあふれ出します。

両親ともにお仕事をされていたりすると、
子どもの変化に気づくのが遅くなることもあります。
我が家もそうでした。

夏休みだからこそ、本当に学校は楽しいのか。
お父さん・お母さんが仕事でいなくて寂しくないか。

ぜひ、話を聞いてあげてください。


助けてくれる相談窓口は色々と増えてはいますが、
やっぱり子ども自身の気持ちは、
自分の親に一番わかってほしいものだと思います。


ただ、親御さんも無理をしないように!
私も完璧を求めて頑張ってしまい、イライラしてしまうので
自分が出来る範囲で力を抜いていきましょう。

この本をオススメしたい人

・子どもが学校に行きたがらないなと感じている

・学校を休みたいとちょこちょこ話す子どもを育てている


・子どもが今不登校でずっと家にいる


・今は学校に行けているけれどまたいつ不登校になるかわからなくて不安

という方に読んでほしいオススメの一冊です。


この本は小学校での不登校のお話ですが、
各章のあとに今不登校の家族のアンケートやメッセージがあります。

中学・高校の不登校の親御さんにも、オススメです。ぜひ読んでみてください。

読んでみようかなと思ったら


そして、こういった本から色々な行政が協力しあい、
どんな子でも暮らしやすい、学びやすい世の中になることを切に願います。

それではまた。ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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