新章がスタートしました。
今回は前回の道敷編からつながる形での始まりです。
少々ネタバレがあります。
この「少年陰陽師」シリーズ
全く読んだことがないけど、
シリーズ初巻から読んでみようかなと
思った方はこの先ご遠慮ください。
〇平安時代が好き
〇安倍晴明が好き
〇主従関係が好き
〇十二神将などの大仏が好き
こんな方におすすめのシリーズです。
あらすじ
主人公は晴明の孫!?
時は平安。13歳の昌浩は、
稀代の陰陽師・安倍晴明の孫。
まだまだ半人前の昌浩は祖父を
超えるため、相棒の物の怪・もっくんに
からかわれながら、修行に励む日々である。
そんな中、内裏が炎上するという
騒ぎが起き、昌浩はもっくんとともに
独自の調査を開始するが、
裏には異形の影が潜んでいて……。
累計600万部突破の大人気シリーズ!!
おちこぼれ陰陽師は都を救えるか!?
小学生も読めます
姫たちの小学校の図書館にも
角川つばさ文庫から出ている
少年陰陽師が在架しているようです。
アニメ放映もしていました
以前は、アニメも放映していました。
映像も美しいですし、
声優さんたちが豪華です!!
まんがも発売しました! 発売日 2023年6月2日
著者
結城光流
8月21日生まれ。東京都在住。
2000年9月『篁破幻草子 あだし野に眠るもの』
(角川ティーンズルビー文庫)で
作家デビュー
(「BOOK著者紹介情報」より:
本データは『少年陰陽師 鏡の檻をつき破れ』
(ISBN-10:4046311126)が刊行された
当時に掲載されていたものです)
読んだ感想
こひめが毎回 少年陰陽師のブログを
書いてるけど一体どんな話なの?と
少しでも興味を持っていただけた方は
ぜひこの先お読みください!
少年陰陽師シリーズの主人公・昌浩(まさひろ)
かの有名な大陰陽師・安倍晴明ですが、
この少年陰陽師シリーズでは
もう70歳を超えるおじいちゃん。
平安時代ではありえないほどの
長生きです。
晴明には安倍家を継いだ息子のもとに
3人の孫がいます。
長男・次男はすでに結婚をしていて
家をでていますが、末っ子の昌浩
(最初は13歳くらいでしたが、
今は17歳くらいになった)だけが
安倍家に暮らしています。
祖父である晴明は「十二神将」という
神様の末席に名を連ねている、
普通の人には見えないものを
使役しています。
この十二神将も普通の陰陽師では
使役なんぞ出来ないのですが、
詳しくはこちらをお読みください。
昌浩はめちゃくちゃ強い見鬼
(今でいう霊感のようなもの)の才能があります。
幼いときに妖から命を狙われまくったので
危険を感じた晴明が
その昌浩の見鬼の才能を
封じ込めてしまったのです。
おかげで命を狙われることは
なくなったけれど、
晴明の孫でありながら、妖が見えない、
書道も下手、
雅楽も下手という三重苦に
昌浩は苦しめられてしまうのです。
書道と雅楽はもともと昌浩が苦手なだけですが(笑)。
「時がくればその封印は
昌浩自身の力で解ける」と晴明は
十二神将たちには言っていたのですが、
わざと封じ込めたことを
昌浩にはいじわるして何も伝えず・・・・・・。
おかげで昌浩からは陰で
「たぬきじじい」と叫ばれています。
でも昌浩のまっすぐな性格と優しさ、
持って生まれた強い見鬼の才能といい、
安倍晴明が”唯一”と定めた
後継者が末っ子の昌浩なのです。
本人だけがまだわかっていないと
いうのが少年陰陽師の面白いところです。
藤原道長の娘・彰子(あきこ)
歴史上の
藤原道長の娘・彰子(しょうし)は
一条天皇の中宮となり、
「源氏物語」をかいた紫式部が仕えた
少しだけ名の知れた女性です。
歴史で学ぶ藤原家の摂関政治ですね。
しかし、少年陰陽師の世界では、
この彰子は二人いることになっています。
本当の娘・彰子は
とてつもない見鬼(今で言う霊感が強い)
の持ち主で、
妖にその体ごと利用されて、
体に呪詛を刻まれてしまいます。
それが入内が決まってから
(天皇と結婚が決まってから)の
ことだったため、
道長は大陰陽師安倍晴明に
なんとか呪詛を
消してもらおうとするのですが、
体の奥深くに刻まれているため、
一週間に一度は祈祷をしないと
彰子自身も生きてはいられなくなる。
そして”もし入内したらこの呪詛を
悪者が利用して帝にまで
危険が及ぶかもしれない”と
いうことがわかるのです。
娘の命は大事だが、
自分の娘を天皇に嫁がせられないと
知った道長は焦り、
彰子のいとこにあたる
章子(しょうこ)を彰子として
入内させるのです。
この二人、とても顔が似ているらしく
何も問題ないらしいです。
この時代の高貴な家の姫は、名前すら家族以外には教えなかったらしいです。名前を知ることができるのは父母・兄弟姉妹・そして結婚する相手だけだったとか。なのでもちろん顔を知るのは本当に限られた人のみなので、替え玉もバレないのです。
そして、彰子は晴明の家で
「藤花(ふじか)」と名前をかえて
一緒に暮らし始めます。
ここの場面がとても胸キュンポイントなのです。
ぜひ読んでほしいです!
この時代 結婚相手は自分では選べない
このあと何シリーズも続きまして
紆余曲折ありまして、
彰子は晴明の家を出て、
現在の天皇の第一の姫(内親王・9歳くらい)
のもとに女房として
お仕えすることになります
(もちろん道長の娘とは隠したまま)。
しかしやはり本当の娘である彰子には
それなりの立派な貴族のもとに
嫁いでほしいと思う父心(藤原道長)。
彰子は昌浩のことが好きで、
昌浩も彰子に一目惚れして以来
ずっと好きなのですが、
希代の大陰陽師といえども
貴族のランクとしては下の方で、
時の権力者・道長の一ノ姫(長女)を
お嫁にもらえるはずがありません。
お互い好きだけど、
一緒になることは絶対に叶わない。
それならば結婚はせず、
ずっと一人でいることを
決めてしまうほど
二人はお互いを強く想っているんです。
若干9歳の内親王のはからい
藤花(彰子)は、
藤原道長の親戚ということで
内親王のもとに入りました。
若干9歳ですが、見鬼の才もあり
とても賢い内親王は
藤花(彰子)は昌浩が好きなんだと
いうことに気づき始めます。
そして道長が水面下ですすめていた
結婚を止めてあげるんです。
天皇の次に偉く、
政治の実権を握っている道長に
物を申せるのは、
その天皇の一ノ姫(長女)である内親王のみ。
(このシリーズ中の少年陰陽師の時代では
皇后さま(内親王のお母さん)も
亡くなっていて、
他の皇子や姫は3歳くらいなのです)。
その内親王が二人の
お互いを想う気持ちに気づき、
一緒にさせてあげようと
計らってくれたのです。
前の巻でここをやっているのですが、
今回は敵がはなった呪詛のせいで
瀕死の状態の内親王が
晴明に「二人を一緒にしてあげて」と
必死に伝えるんです。
追加でいつも内親王の
そばにいる味方の雑鬼も
晴明に伝えてくれて、
晴明もその内親王の優しさに
涙を流すという・・・。
少年陰陽師をずっと読み続けている
ファンからすると、
「よくやってくれた 内親王!」
と思える巻でした。
ただ、今新しい敵のせいで
内親王は瀕死の状態にあります。
ここで内親王が亡くなってしまったら
今度こそ、誰も道長を止められず
昌浩と彰子は一緒にいられなくなってしまうでしょう。
今回の物語の中では、
平安時代の有名な
菅原道真(もう神となって崇められてます)が
でてきたり、
昌浩も彰子も大変な状況に
なっていますが、
何とか耐えて 強敵を倒してほしいです。
まとめ
少年陰陽師は本編だけでも
42巻を超える長いシリーズです。
だいぶ端折って説明しましたが、
陰陽師安倍晴明や
平安時代が好きな人には
おすすめです。
私は結城光流さんの文章の書き方というか、
言葉の選び方が好きです。
つい、声に出してよみたくなります。
「臨める兵、闘う者
皆陣列れて前に在り!」
「電灼光華、
急々如律令!!」などなど、
これは呪文ですけど。
「なりません、姫宮!」とか、
今では絶対使わない
言葉遣いが好きです(笑)。
四谷大塚の社会で下期のテキストから
うちの一ノ姫が歴史を勉強しはじめました。
やはり平安時代を知ってからの方が
楽しめる物語なので、
受験が終わったら
思う存分読んでほしいなと思っています。
私は学生時代とても憧れた
平安時代でしたが、
色々と勉強していくなかで、
やっぱり好きな人と結ばれることが
できる現代に生きていて良かったなと
今は思っています(笑)
今の現実世界から
一気に違う世界へ浸れるので、
私はとっても好きなシリーズです。
それではまた。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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