【小学3年生・読書感想文におすすめ】おーなり由子『ワニのガルド』を読んだ感想

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あらすじ　2022年7月6日発売

ヒナちゃんは、ひっこしたばかりで、
まだクラスに、なかのいい子がいません。

朝おきて、学校にいきたくないなと思いながら、
みどり色の歯ブラシをぱくんとくわえたときです。

いきなり口の中で、その歯ブラシが
動きだしたからびっくり。

思わずほうりなげた歯ブラシは、
なんと小さなワニだったのです。

ワニは「ひどいなあ! 」というと、
ぽんと音をたてて大きくなりました。

ガルドという名前のそのワニは、
さびしい人にだけ見える
おばけだというのですが……。

ワニのガルドとヒナちゃんの、
おかしくて、あたたかなものがたり。

著者

おーなり由子

1965年大阪生まれ。絵本作家、漫画家。
漫画に『あこがれくじら』『ともだちパズル』
『グリーン・ブックス』、

絵本に『ラブレター』『ことばのかたち』
『あかちゃんがわらうから』、

文章を手がけた絵本に『どしゃぶり』
絵本の翻訳に『たいせつなあなたへ あなたがうまれるまでのこと』
『おかあさん どこいったの?』
『おにいちゃんといもうと』、

エッセイに『きれいな色とことば』
『だんだんおかあさんになっていく』
『ひらがな暦 三六六日の絵ことば歳時記』
などの作品がある。

読んだ感想

とても明るく面白いワニのおばけ『ガルド』。

「さびしい人にしか見えない」という
不思議なおばけ。

ですが、
実はとても悲しく辛い過去を
経験した元人間でした。

その人生の後悔から、
小学3年生の主人公ヒナちゃんには
自分と同じような経験をしてほしくないと
伝えます。

「生まれてきたからには、ともだちをつくりなよ。
だれかをまるごとすきになるんだ。

それが、たったひとりでもいい。

りっぱなことなんか、しなくてもいいし、
しらない人に、ちやほやされなくてもかまわない。

生きていてほしいといってくれる、ともだちがいて、
ふかく、なかよくなれたら、その人のいのちは、
もう、百点満点ひゃくてんまんてんなんだ」

おーなり由子『ワニのガルド』より

ほぼ、ひらがなで書かれており、
漢字にもふりがながふってあるので
小学校3年生くらいからは一人で読めると思います。

結構たくさんイラストもあるので
小さい子には
1週間くらいかけて
読み聞かせをしてあげるのも
良いかもしれません。

少し長い物語なのですが、
・友だち
・想像力
などを成長させてくれる一冊です。

こひめのグッときたポイントはここ！

「こころの中にさ、
会いたいと思うだれかがいるってことはな、
もう、ひとりじゃないってことなんだ」

「おれが見えなくなるのは、
いいことさ・・・・・・」

ガルドはそういうと、そのまますうっと、
見えなくなってしまいました。

そうして、それっきりーーーー。
ヒナちゃんたちの前には、二度と、
あらわれませんでした。

おーなり由子『ワニのガルド』より

この言葉にグッときました。

私も友だち作りは昔から苦手でした。
今も友だちなんて呼べる人はいるのかなぁなんて
悲しくなったりもします。

でも「会いたい」と思う人は
何人かいるので、
私もひとりじゃないんだと
ガルドに教えてもらえました。


大人が読むと、ガルドの過去に
ちょっと衝撃を受けると思います。

ぜひお子さんといっしょに
読んでほしいです。

『ワニのガルド』はこんな人におすすめ

〇小学校中学年

〇読書感想文の本を探している

〇読み聞かせをする本を探している

という方におすすめの一冊です。

それではまた。
ここまで読んでいただき　
ありがとうございました。

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2023.06.05