寺地はるな『水を縫う』を読んだ感想

10歳~12歳のあなたへ
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こひめ
こひめ

2021年の国語の中学受験で多く出題された作品です。

千葉県「市川」「東邦大東邦」、
神奈川県「中央大付属横浜」「サレジオ学院」「横浜共立学園」、
東京都男子校「海城」「高輪
東京都女子校「三輪田学園」「大妻
福岡県「久留米大附設」など。

2022年にも「文教大付属」などで出題されています。

・中学受験を考えている小5~6年生
・主人公と同じ高校1年生
・「男らしく」「女らしく」って何?
・自分が置かれている状況になんか納得がいかない


という方におすすめです。

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私が実際に読んで良いと思ったものを、
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あらすじ

2020年5月26日 発売   2023年5月19日 文庫本発売

松岡清澄まつおかきよすみ、高校1年生。
1歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、
結婚を控えた姉の水青みおとの四人暮らし。

学校で手芸(刺繍)好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄。

結婚式を控えているが、
”かわいい”ものや華やかな場が苦手な姉。

気に入るウェディングドレスがないと話す姉に
「そしたら僕、僕がドレスつくったるわ」と、
ウェディングドレスを手作りすると宣言するが
母・さつ子からは反対されて――「第一章 みなも」。

いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、
息子の清澄は扱いづらくなるばかり。
そんな時、母が教えてくれた、子育てに大切な「失敗する権利」とは――「第三章 愛の泉」。

ほか全六章。

「男なのに」「女らしく」「母親/父親だから」。

そんな言葉に立ち止まったことのあるすべての人へ贈る、
世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説。

第9回河合隼雄物語賞受賞作。

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著者

寺地はるな(てらち・はるな)

1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。
会社勤めと主婦業のかたわら小説を書き始め、
2014年『ビオレタ』でポプラ社新人賞を受賞しデビュー。

『大人は泣かないと思っていた』『正しい愛と理想の息子』
『夜が暗いとはかぎらない』『わたしの良い子』『希望のゆくえ』など著書多数。

読んだ感想

親子の確執や友情、
「男らしさ」「女らしさ」のジェンダーなど、
盛りだくさんな内容でした。

というのも、
第6章までありますが、
それぞれの章で主人公が変化していきます。


第1章では、高校一年生の清澄きよすみ
第2章では、結婚を控えた清澄の姉・水青みお

第3章では、二人の母・さつ子、
第4章では、二人の祖母・文枝ふみえ

第5章では、二人の父・ぜんとその友達・黒田、
第6章は、それぞれがまとまる形(といったらよいのか)で
物語は終わります。

いつも、ひとりだった。

教科書を忘れた時に気軽に借りる相手がいないのは、心もとない。
ひとりでぽつんと弁当を食べるのは、わびしい。
でもさびしさをごまかすために、自分の好きなことを好きではないふりをするのは、
好きではないことを好きなふりをするのは、もっともっとさびしい。

好きなものを追い求めることは、楽しいと同時にとても苦しい。その苦しさに耐える覚悟が、僕にはあるのか。

<中略>

「え、めっちゃうまいやん。松岡くんすごいな」
そのメッセージを、何度も繰り返し読んだ。
わかってもらえるわけがない。どうして勝手にそう思いこんでいたのだろう。
今まで出会ってきた人間が、みんなそうだったから。だとしても、宮多は彼らではないのに。


寺地はるな『水を縫う』より

この瞬間、どれほど清澄は驚いて、
そして救われただろうと思いました。

中学まではずっと馬鹿にされていても、
場所が変われば人も変わる。

今仲の良い友達が出来なくても、
たとえいじめにあっていたとしても、
場所(環境)が変われば味方があらわれるかもしれない。

私もそうでした。
そして、姫たちにもそうであってほしいと願い、
中学受験を頑張っています。

中学受験を目指したきっかけはこちらに詳しく書いています

名前の由来

「流れる水は、けっして淀まない。常に動き続けている。
だから清らかで澄んでいる。
一度も汚れたことがないのは『清らか』とは違う。
進み続けるものを、停滞しないものを、清らかと呼ぶんやと思う。

これから生きていくあいだにたくさん泣いて傷つくんやろうし、
くやしい思いをしたり、恥をかくこともあるだろうけど、
それでも動き続けてほしい。

流れる水であってください。お父さんからは以上です。

寺地はるな『水を縫う』より

この場面は良かったです。

名前の由来って私が小学生の頃は親に聞いてきて
授業で発表することがありましたが
現在はあまりそういうことをやらないんですよね。
(私や姫たちの学校だけかもしれませんが)

どうしてその名前をつけたのか、
私はちゃんと話して聞かせています。

そして、その名前に恥じない人になってほしいと。


「優秀」とか「賢い」とかではないので、
猛勉強しなくてはいけないわけではないのですが、
2人はそれぞれ自分の名前を気に入ってくれているので、
名付け親の私はとても嬉しいです。

私も「流れる」「水」という字には、
二人のお母さんのさつ子さんと同じで
あまり良いイメージではなかったのですが、

お父さんの言葉を聞いて
「なるほど、そういう意味にもなるのか」と違った観点から
見ることができました。

『水を縫う』はこんな人におすすめ

・中学受験を考えている小5~6年生

・主人公と同じ高校1年生


・「男らしく」「女らしく」

「母親・父親らしく」って何?

・自分が置かれている状況に

なんか納得がいかない

という方に読んでほしいおすすめの一冊です。

きっとこんな生き方(考え方)もあるんだと
思えて、もやもやした心が少し楽になるかもしれません。

こひめのひとりごと


この本のテーマにもなっている、
「イメージ」「先入観」
大人になるにつれ、
凝り固まっていくものですね。



私はそうありたくない(凝り固まりたくない)と
常に思っているのですが、
出来ているかはわかりません。

色々な角度から物事を
俯瞰的にみるようにはしていますが、
これから更に気を付けなくては
いけないなと思っています。


「男らしさ」、「女らしさ」、
「それは仕事として認められるのか」、
「年齢で諦めることはしていないか」・・・・・・。

少子高齢社会に突入した日本では
こういったことに対する
偏見などが増えてくるのかもしれません。

みんな自分が生きてきた人生に自信を持っているし、
それが泡のようになかったかのようにされたら、
そりゃあ怒りもわいてくるでしょう。

でも時代は変わる。

その変わり方を文枝おばあちゃんのように
プラスにとらえられるように
いつもいたいものです。

読んでみようかなと思ったら

それではまた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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