【受験生・家族におすすめ】辻堂ゆめ『サクラサク、サクラチル』名文と読んだ感想

19歳~学生卒業まで
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こひめ
こひめ

中学受験生を支えている私ですが、
正しい子育てができているのか
不安に思う日は数知れず……。


この本はミステリーに分類されると
思うのですが、
親世代が読んだ時と
中高生、子どもが読んだ時とで
印象が変わるのではないかと思う
面白い本です。

〇受験生

〇特に高校生

〇子どもがいる

〇軽めのミステリーなら読める

〇HSPは休み休みなら読める


こんな方におすすめの1冊です。

著:辻堂ゆめ
¥1,777 (2025/07/31 13:31時点 | Amazon調べ)
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<私はこんな人です>

・HSP 内向型
・タイプの違う2人のHSC子育て中
・本好き歴 41年
・京都の短大卒
・読書記録 15年間
・小学校での絵本アドバイザー活動 2年


B型でひねくれものなので
発売されたばかりで
題名を聴いたことがある本よりも、

今現在は埋もれてしまっている
良い本を紹介したい

思っています。

図書館に置いてある本
(すぐ予約できる本)を
中心にご紹介しています。


★noteでは読書環境や勉強環境を
整えるおうち整理ポイントの
発信をしています。

毎週(月)くらいに
更新しています。kohime|note



★絵本の紹介などは
㈫㈬㈭に
インスタグラムで
発信しています。
https://www.instagram.com/kohime_bookshelf



私は幼い頃から本が大好きで、
国語の成績はいつも
トップ層でした。

私立女子中に通う
中2長女(いちひめ)、

2026年中学受験予定
小6次女(ひめ)も本が大好き!

国語の成績だけは
偏差値60を毎回のテストで
越えます。


読んだ本すべてを手に入れたら
確実に破産するので
ほぼ毎週
図書館通いの我が家ですが、

購入した本・手元に残したい
と思った本を
ブログ『読書きろくノート【こひめ家の本棚】』で
紹介しています。

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あらすじ 2023年7月29日発行


「絶対に東大合格しなきゃ許さない」――

両親の熱烈な期待に応えるため、
高校三年生の高志たかし
勉強漬けの日々を送っていた。

そんなある日、クラスメートのほしという
少女から、自身をとりまく異常な
教育環境を「虐待」だと指摘される。

そんな星もまた、自身が親から
ネグレクトを受けていることを
打ち明ける。

心を共鳴させあう二人はやがて、
自分達を追い詰めた親への
〈復讐計画〉を
始動させることに――。

教室で浮いていた彼女と、
埋もれていた僕の運命が、
大学受験を前に交差する。

驚愕の結末と切なさが
待ち受ける極上の青春ミステリー。

画像はAmazonホームページより
画像はAmazonホームページより

著者

辻堂つじどうゆめ

1992年、神奈川県生まれ。
東京大学卒。

2015年『いなくなった私へ』で
第13回「このミステリーがすごい!」
大賞優秀賞を受賞し、デビュー。

22年『トリカゴ』で第24回大藪春彦賞受賞。

著書に『僕と彼女の左手』』
『卒業タイムリミット』『あの日の交換日記』
『十の輪をくぐる』『君といた日の続き』
『答えは市役所3階に 2020心の相談室』
などがある。

こちらも読みました!おすすめです


読んだ感想

画像はAmazonホームページより

このような感想がAmazonにありました。

私もこの方とおよそ
同じ感想を持っています。

小6の二の姫が先に読み終えまして、
その後私が読みました。

本を読みながら、

ニの姫
ニの姫

二の姫はママが親で良かった~!
高志の家じゃ生きていけない~

と何度も何度も話すので、
どんな話なのかと気になっていたのですが、
『教育虐待』の本当にひどい版でした。

HSPの私は(HSCの二の姫も)、
読んでいる途中、
気持ちが悪くなり、
動悸がしてしまうくらい辛い
虐待描写がありました。


私たちが挑戦している『中学受験』も
下手すると「教育虐待」と言われがちです。

高志は小学校受験も
中学受験も挑戦しては
不合格だったようで、
「もう次はない」と親から
プレッシャーを
かけられ続けています。


高校生になってもこんな虐待が
あり得るのかと少し不思議にも
思ってしまいますが、
読み進めていくと
親に逆らわない、逆らえない理由が
わかってきます。

子どもにとっての「普通」は自分の家でしかない

それじゃあ星さんは、
腹を殴られたことがないのか。

床に蹴り倒されたことも。
物を投げつけられたことも。
鉛筆の先で手の高を刺されたことも。

両足首をつかまれて
階段の上から逆さ吊りにされたことも。
お風呂の水に頭をつけられたことも。

意識を失わない程度に首を絞められたことも。
土下座させられて、頭を踏まれたことも。

翌日に提出する予定だった学校のプリントを、
こんな低レベルの勉強はやらなくていいと言って、
目の前でコンロの火にかざして燃やされたことも。


普通とはいえない家庭で育った星さんでさえ、
そうした経験がないということは、
他の子どもは当たり前にそうなのか。

星さんの家庭の話を聞いていたときに
ぼんやりと考えたことを、
ふと思い出して身震いした。

人の常識とは、自分の家庭を基準にして醸成される。
昔の人が天動説を支持していたのと同じ。

地球上に住む人間は、宇宙の中心にあるのは
この地球なのだと、根拠もなく思い込むーーーーーー。

辻堂ゆめ『サクラサク、サクラチル』より



ちょっとびっくりしてしまう文章ですが、
こんなひどいことをされていても、
生まれたときから
この生活をしている
高志にとっては、

「程度の差はあれど、
他のクラスメイトも
同じようなことをされている」と
信じてしまうんですよね。



日頃からごはんがもらえない、
日頃から暴力をふるわれている、

というのが『虐待』
という先入観がある。


高志もテストで順位が落ちると
ご飯抜き
にはなるのですが、
それは『自分が悪いから』と
刷り込まれている
んですね。


だから自分から
「ごはんは抜きでいいです」
「睡眠時間を削って特訓します」と
言わなくちゃいけなくなっている


立派な虐待だと思うのですが、
やはり「これはしつけだ」
「お前のためを思ってしてやっている」
と言われ続けてしまうと、
「虐待」だとは
思わなくなってしまうんでしょうね。

違う環境の虐待ではあるけれど同じ匂いを感じるクラスメイトと話すことで希望が見いだせてくる


ーーーーーーやっと分かったんだ。
人生ってさ、楽しむためにあるんだね。
知ってた?

(中略)

ーーーーーーなんで今まで分からなかったんだろう。
私たちがこの世界に生まれてきたのは、
頑張るためでもなく、
我慢するためでもなく、
苦しむためでもなかったんだって。

別にそんな思いをしなくても、
人生は成り立つんだって。

辻堂ゆめ『サクラサク、サクラチル』より


それぞれが違う環境の、
違う虐待で育ってきていた高志と星。

「自分たちの親がおかしい、普通じゃない」
ということに17歳で初めて気づき、
17年間苦しめられてきた
復讐を計画します。



本当に鮮やかな伏線回収で、
最後にかけては
本を閉じることが出来ず
一気に読み終えました。
とても面白かったです。

どんな復讐を企てたのか、
ぜひ読んでみてください!

『サクラサク、サクラチル』はこんな人におすすめ

〇受験生

〇特に高校生

〇子どもがいる

〇軽めのミステリーなら読める

〇HSPは休み休みなら読める

こひめ
こひめ

この本を読むと、虐待のところなどは
辛くなりますが、
最後はすっきりとする終わり方なので
心が救われます。

私もそうですが、
誰かの親である方は、
高志や星の親を反面教師として
同じ行動をとらないように
気をつけたいです。

著:辻堂ゆめ
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それではまた。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

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