【政治・選挙について考える】ディディエ・デニンクス『父さんはどうしてヒトラーに投票したの?』を読んだ感想

19歳~学生卒業まで
広告

四谷大塚が発行している 教育情報誌
『Dream Navi』。

その中に 「アタマとココロを育てる
子どもの本の森」という
ページがあります。

今回のおすすめは
そのページでおすすめされていた
一冊です。

〇中学受験生

〇ヒトラーについて知りたい

〇選挙権をもっている高校生

〇これから選挙権をもつすべての子ども
たち

こんな方におすすめの一冊です。

この記事は、アフィリエイト広告を
利用しています。

ただし、おすすめ商品や掲載位置について
提携先などの関与はありません。
広告

あらすじ

ミュンヘン近郊の架空の町で、
楽器店を営む両親と、
障がいをもって生まれて来た妹と
暮らす少年ルディ。

彼の眼を通して、ヒトラーの台頭から、
政権への反対者の逮捕、
ユダヤ人差別・弾圧、
障がい者の隔離をはじめとした
ナチスの支配。

そして第二次世界大戦とナチス・ドイツの
敗北までを描いた物語。

戦争が終わり、廃墟となった
ミュンヘン郊外の町で、
兵隊から復員してきた父親に少年は、
「父さんはどうしてヒトラーに投票したの?」
と最後に問いかけます。

created by Rinker
解放出版社
¥1,980 (2024/09/16 12:34:42時点 Amazon調べ-詳細)
akiamziu0602-22
読んでみようかなと思ったら

著者

文:ディディエ・デニンクス
1950年、パリ郊外サン=ドニ生まれ。
1984年、『記憶のための殺人』で
フランス推理小説大賞、
ポール・ヴァイヤン・クーチュリエ賞を受賞。

『未完の巨人人形』で
813協会ロマン・ノワール大賞を、
1987年に『プレイバック』で
ミステリー批評家大賞を受賞。

絵:PEF

ペンネームの「ペフ」は、
本名ピエール・エリー・フェリエ
(Pierre Elie Ferrier)の頭文字から。

1939年、フランスのソーヌ・エ・ロワール県
サン・ジャン・デ・ヴィーニュ生まれ。

文学を学んだのち、ジャーナリストとして
ルポルタージュやBD(フランスのまんが)を
手がけている。

訳者:湯川順夫
1943年生まれ。翻訳家。

戦争ホーキの会
2003年のイラク戦争と自衛隊派遣を
きっかけに、憲法9条の条文タグをつけた
ミニホーキを作り、戦争放棄と平和を志向する
思いを託して、人々に手渡す活動を続けてきた
三多摩在住の女性グループ。

読んだ感想

麻布中学の国語教諭でいらっしゃる
中島克治先生が
低学年向けと高学年向けに毎回
テーマに合った本を数冊ずつ
紹介してくれます。

created by Rinker
¥205 (2024/09/17 03:59:12時点 Amazon調べ-詳細)
akiamziu0602-22
私も持っています


2024.8月号 第113回は
「自分や周囲の人々と 政治・社会の関係性」
というテーマでした。

そこでこの本は高学年向け
紹介されていました。

高学年向けだけれども、
絵本です。

最初に言ってしまうと
本の題名になっている
「父さんはどうしてヒトラーに投票したの?」
という質問に対する答えは一切ありません。


たんたんと1933年~ドイツで
起こった出来事を、
物語とその出来事に対する
追加説明のような形で本は書かれています。

私の世代でも もうヒトラーは知らない人は多い?


ヒトラーのことは正直、私は今でも
よく知りません。

この本を読んで、
ヒトラーについて簡単にですが
わかりやすく書いてあり、知ることができました。



まず、きちんとした
国民からの投票で選ばれた人
ということも
知りませんでしたし、

「投票ならなおさら
なぜそんな独裁政権を
するような人を選んだのか」、
と不思議でした。


でもこの絵本を読んだら
「きっとわからなかったんだよな」と
思いました。


絵本でお父さんも言っているのですが、
この頃のドイツは世界恐慌が始まっていて、
失業する人が爆発的に広がっていました。

明日の生活さえ不安になってしまう。

そんな状況でヒトラーは
もしかしたら、
仕事を提供してくれる行動力のある人
見えたのかもしれない。

ドイツに希望を与えてくれる
光がある人
だと
思えたのかもしれません。


1933年1月、
ドイツの銀行界と産業界の有力者たちが
ヒトラーの首相任命に一役買ったようです。

首相になったことで
行動力は「独裁」に変わり、

「光」が見えるように
影を作った(いらない人種を排除した)のかも
しれないと思いました。

若い読者のみなさんへ


この本の訳者は最後に
「若い読者のみなさんへ」という
文章を書いています。

ナチやヒトラーの考え方は
過去のものになったのでしょうか?

経済がうまくいかなくなると
「〇〇のせい」として社会の少数派を
攻撃していくやり方は
現在の世界でも 頻繁に見られます。

障がいを持つ人を「生きる価値がない」と
19人の生命を奪った事件は私たちの社会で
起きました。

中略

社会や政治というものは私たちの外にあるのではなくて、
内側にもあるのでしょう。

若い世代のみなさんが、これからのあなた自身と
社会を考えていくときの材料の一つに
この本がなれば・・・・・・と願っています。

ディディエ・デニンクス『父さんはどうしてヒトラーに投票したの?』より

今の自民党政権や
東京都知事選挙などでも感じますが、

まずは自分の意志をつなぐ、
自分の生活を任せる一票を入れることが
何より重要なこと。

そして、自分の生活を任せる人は
外面だけで判断することなく、
きちんと内側を見抜いて
一票を入れることが大切です。

この先絶対に ヒトラーがうまれないとは
誰にも言い切れないのですから。

『父さんはどうしてヒトラーに投票したの?』はこんな人におすすめ

〇中学受験生

〇ヒトラーについて知りたい

〇選挙権をもっている高校生

〇これから選挙権をもつすべての子ども
たち

に読んでほしいおすすめの一冊です。

created by Rinker
解放出版社
¥1,980 (2024/09/16 12:34:42時点 Amazon調べ-詳細)
akiamziu0602-22
読んでみようかなと思ったら

それではまた。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました